放浪する吹部男子の話。

主に関西圏と、色々な楽器を放浪している、とある大学の吹奏楽部員のブログです。

吹奏楽コンクールライブビューイングの話。

2019年度吹奏楽コンクール全国大会ではライブビューイングが全国の映画館にて行われました。

 

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(公式HPより引用)

で、イオンシネマ茨木にて高校の部後半を観てきました。

端的に感想をいうならば、

良かった

というところですが、気になった点もあったので書いていきます。

 

①音質…良

低音までしっかり拾えていて、聴きごたえのある音質でした。

しいて言うならば、ホール独特の全方向から響いてくる感じは無いので、DOLBY ATOMS音響(360°音響対応)のシアターでしてくれるとなおよいかも、とも思いました。

(準備や、DOLBY ATOMS対応シアターの数を考えると無理そう)

 

但し、注意が一つ。

それは、必ずしもいい音で聴けるかは分からない、ということ。

今回のライブビューイングでは、音響設備の統一はされていません。

イオンシネマ茨木の場合、シアター5と7の2つをライブビューイング用に充てていました。しかし、音響再現度が高く、高音質であることを示すTHX認定を受けているのは7のみです。

たまたま、7で聴くことができたので良かったですが、5だった場合、感想が変わっていたかもしれません。

チケットを取る前に、そのシアターの音響設備を調べておくとよさそうです。

 

②画質…まあまあ

気になった点の一つ目が画質。中継のためなのか、設備のせいなのか、画質はあまりよくない印象でした。

特に、引きの画やカメラが視点を動かすと、粗っぽさが気になりました。

といっても、会場で遠くから見るよりははっきりと演奏者を見ることができます。

とはいえ、朝日新聞系列という放送局ネットワークががっつり噛んでいるので、なおさら改善していただきたいところ。

 

③カメラワーク…少し激しい

気になった点の二つ目。色々なパートがメロディをかけ持つ曲だと特に顕著で、全てのメロディ奏者をピックアップして撮ろうとするあまり、画像の切り替えが多い印象でした。

また、メロディを吹き始めるのにカメラが追い付けなかったり、逆に早とちりしてしばらくメロディが来ない人を写したりと、慣れていないように感じました。

いっそのこと何台か、ざっくりと焦点を当てたカメラ(前の木管に焦点を当てる、など)を用意して、それを切り替える方がいいように感じました。

 

④その他

シアターの照明に関して少し気になるところが。

途中に入る長い休憩と、表彰式前の休憩中、照明が付かなかったのです。

足元が見ずらい中、一斉にトイレめがけて出ていくのは少し危なく感じました。

また、表彰式を観ずに帰る人の場合、暗い中帰ることになり、周りの確認がおろそかになるせいか、忘れ物が多発。

ライブビューイングの性質上、何時何分に照明をつけて何時何分に消す、とまでは決められませんが、大体の時間はわかっているので、その時間に係員が来て照明をつけ、消す、それくらいはしてほしいなぁ、と感じました。

 

プログラム販売があるのはよい。ぜひ来年も頼みます。

 

と、こんなところでした。

席に関しては、5の方には当日でも空席が残っていたので、音響を気にしなければ問題なくとれそうです、

 

【10/24追記】

シアターで見る利点として、

軽食やドリンクとともに楽しめる

ことが挙げられます。

映画感覚で見るライブビューイングは、ホール独特の堅苦しい雰囲気には行きづらいけど吹奏楽には興味がある、上手な演奏を聞いてみたい、というようなライト層にはうってつけのように感じました。

 

また、これで需要が減ることにより、転売屋が少しでも減ってほしい、正規価格で生演奏が聴ける人が増えてほしい、と切に願います。

 

 

後半の部にて金賞を受賞した淀川工科高校、東海大札幌高校、岡山学芸館高校、片倉高校の皆さんおめでとうございます。

そして、全ての出演団体の皆さん、素晴らしい演奏をありがとうございました。

黒江真由の話。

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※「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部決意の最終楽章」を中心に、響け!のネタバレあり。

未読の場合、ブラウザバック推奨。

 

 

 

 

 

響け!ユーフォニアムシリーズでは多くの登場人物が存在する。

久美子、麗奈、葉月、緑輝、あすか、優子、夏紀、のぞみ、みぞれ、奏、求、滝先生…

 

人それぞれ好みはあるだろう。個人的には夏紀先輩が好き

 

が、ここで取り上げるのは真由。

最終楽章にのみ登場、アニメ化されていないので、他のキャラよりなじみの薄いであろう真由。

 

久美子たちには理解の難しい存在として書かれていた。

おそらく読んでいて、「なぜそういう言動に至るのか?」と疑問に思う人も多いと思う。

ただ、自分からすると、かなり共感できる人物だったので、個人的な見解を書いていく。

 

真由がどんな背景を持つ人物か、簡単に挙げると

・福岡の吹奏楽強豪校からの転入生

 

・少なくとも中学のころからユーフォを吹いている(中学時代にマイ楽器購入済み)

・親の仕事の都合で引っ越しを非常に多く経験している(最低でも8回!)

 

流石に8回も引っ越したことはないが、3回の転校をしている自分にとって、まさに真由は「ユーフォを吹いていたころに、マイ楽器を買っていた自分」。

なので、最終楽章を読み進めるにあたって、ずっと、自分を重ね合わせて読んでいた。

 

なぜ、真由は転入時に、吹奏楽部への編入をためらうのか。

なぜ、ソロを久美子に譲ろうとするのか。

 

結論から言うと、「転入生(=よそ者)」だからだ。

 

もっと言えば、「周りの人がいいと思うことが、自分にとってもよい」のである。

 

 

実は、過去の転校の時に、吹奏楽部への入部をためらったことがある。ソロに関しては、技術不足でそもそもそんな状況にならなかった

 

自分がためらった理由、それは

 

「迷惑をかけたくないから」

 

である。

 

吹奏楽の世界に入ったのは小5の5月。4月に入ったメンバーはすでにパートが決まっていたため、無理やりユーフォにねじ込む形になった。

あらゆることを同級生に教えてもらう、そんな日々だった。

確実に、練習時間を奪っている。

しかも、下級生なら「後につながる」が、同級生なので、卒業も同時である。あとには残らない。

 

よそ者が、迷惑ばかりかけて、申し訳なかった。

 

正直に言ってユーフォはもとから足りていた。

そして、自分がいなくてもバンドは活動できていた。

 

つまり、いなくてもいい、極端な言い方をすれば、いない方がよかった、そう感じたのである。

(もっとも、元からいた人はそんな考えにはならないのだが。)

 

で、中学2年の春、転校した。

元の学校は小編成銅賞、対して転校先は大編成金賞。

 

見るまでもなく、技術差は明らかだった。

迷惑をかけるのは目に見えている。

 

結局、では他に何をするか、と考えたときに何もなかったのでひとまず入ったものの、この時の他にしたいことがあったら、きっと吹奏楽の世界から身を引いていただろう。

 

救いだったのが、技術云々以前に部員不足が深刻だったため、半人前な自分でも、「周りに求められる」人材であったことだ。

 

自分語りから、真由の話に戻す。

 

真由は部内での過去のトラブルに敏感になっている。

これは、自分が入ることによって、同じようなトラブルが起こらないか、

そして、元からいる部員に迷惑をかけないか、気にしているのであろう。

 

そして、麗奈と香織のソロ騒動を知る。

久美子と真由、ほぼ技術的には同水準(と推測される)。

久美子は部長であり、部内では、自然と久美子がソロを吹くことへの期待が高まっている。

しかし、真由もオーディションに参加すれば、滝先生がどちらを選ぶかわからない。

真由が選ばれた場合、部が不穏な空気になるのは目に見えている。

あくまでも、「転入生(=よそ者)」である(という認識をしているであろう)真由が部を乱してしまう、それは真由にとって、絶対に避けなければならないことである。

 

では、なぜ奏のように、その場まで吹かないことを伏せておかなかったのか。

これもまた、単純に、それが部の空気を乱すことが(奏の例もあり)目に見えているからである。

 

そこで、真由が行きついた結論が、「久美子との合意の上で」「オーディション辞退」なのだ。

部の空気を乱さないためには、久美子にソロを吹いてもらう必要がある。

2人の間で前もって話が付いていれば、久美子の技術的に考えても、それ以上他の人が詮索する理由もない。

あとは堂々と辞退してしまえば万事解決。

 

そう考えたのであろう。

もっとも、久美子が↑を理解したところで、麗奈が絶対に許さなかっただろうが

 

最後に、この話を補強する要素として、真由の写真の話を挙げる。

 

真由は最終楽章ラストまで、真由は写真を「撮る」側に徹し、「撮られ」ていない。

おそらく真由が「よそ者」意識を持っていたが故、であろう。

最後のシーンで真由も写真を「撮られる」側になる。

 

ここにおいて示されるものは、まさにこの真由の「よそ者」意識、の打ちこわしであろう。

 

この写真が、真由を精神的に「北宇治高校吹奏楽部員」にしたのである。

 

 

真由について、実際どういう心情であったかは、武田先生のみぞ知るものであり、ここに記したものは、あくまでも一読者の妄想に過ぎない。

しかし、これを機に真由について、ただ、よくわからないキャラ、ではなく、真由なりの苦悩があるのだろう、と思っていただけると、ありがたい。

1日で大手私鉄と準大手私鉄計21社全て乗った話。

※これは2019年7月23日決行「#1日で大手私鉄準大手私鉄計21社全て乗る旅」の裏話まとめです。Twitterで上記ハッシュタグで検索し、流れを把握していると、読みやすいかもしれません。

 

【2020/03/27追記】動画化しました。https://www.youtube.com/watch?v=qAzK3Ftu8cU 【追記ここまで】

 

※また、吹奏楽要素は一切ありません。悪しからず。

 

1日で大手私鉄準大手私鉄計21社全て乗る旅を決行しました。

裏話をつらつらと書いていきます。

 

・たどった経路(乗換した駅)

関東圏(10社)

  八柱→(①新京成)→松戸→北千住→(②東武)→牛田/京成関屋→(③京成)→日暮里→高田馬場→(④西武)→中井→六本木→(⑤東京メトロ)→中目黒→(⑥東急)→渋谷→(⑦京王)→下北沢→(⑧小田急)→大和→(⑨相鉄)→横浜→(⑩京急)→仲木戸(現在は京急東神奈川に改称)/東神奈川→新横浜

 

中京圏(1社)

 →豊橋→(⑪名鉄)→名鉄名古屋/名古屋

 

関西圏(9社)

 →新大阪→(⑫北急)→千里中央南茨木→(⑬阪急)→淡路→北浜→(⑭京阪)→天満橋谷町九丁目/大阪上本町→(⑮近鉄)→鶴橋→天王寺→三国ケ丘→(⑯南海/⑰泉北)→深井=(バス使用)⇒堺東→なんば→梅田(現在阪神は大阪梅田に改称)→(⑱阪神/⑲神戸高速/⑳山陽)→山陽明石/明石→西明石→岡山

 

福岡(1社)

 →博多→天神/西鉄福岡(天神)→(㉑西鉄)→西鉄久留米

 

めちゃくちゃ乗り換えました。乗りつぶし旅というか乗換旅。

相鉄のJR乗り入れ開始で、大和まで行かなくても羽沢横浜国大~西谷~横浜で相鉄を乗りつぶせるようになったので、さらに時短できるかも。

 

・思い立った(思い立ってしまった)経緯

色々と過去に時間がかつかつな旅をしてきて、

「詰め込めるだけ詰め込んだら、どれだけの鉄道に乗れるのか」

という謎の発想に至っていた時のこと。

Youtubeにて「【鉄道旅】1日で大手私鉄16社全て乗車する旅 - YouTube」と出会った。

ここで、「名阪間を近鉄特急でゆっくり移動しても、時間に余裕をもって大手私鉄16社制覇できる」ことを知り、

「なら、準大手私鉄を足してもできるんじゃないか?」

という思い立ってはいけない旅を思い立った。

 

・切符購入

みどりの窓口にて、きっぷを買ったが、その時の駅員は非常に困惑した表情だった。

そりゃ、大阪で「横浜市内から福岡市内までの乗車券と新横浜→豊橋、名古屋→新大阪、西明石→博多の自由席特急券をください」なんて言われたら誰でも困惑する。

それでもスムーズにきっぷを発券してくれた駅員さんに感謝。

 

・大阪→東京(秋葉原駅)→新八柱駅

今回東京入りするのに、南海バス千葉交通共同運行の「なんば~銚子線」夜行バスを利用した。

なぜか。

実はこのバス、大阪から東京に向かうバスのうち、最も早く東京入りするバスなのだ。(たぶん)

秋葉原到着は脅威の04:34(書類上の到着予定時刻は04:54)

おかげでTX始発から行動することができた アリガタヤー

(正直に言ってこの旅で一番懸念していたのがこのバスの遅れだったりする。)

 

ここでちょっとした愚痴を。

このバス3列独立シートなのだが、1列目の真ん中って、休憩のたびに

・ほかの人が確実に通る

・外気が入ってきて室温が変動する

ので、深い眠りにつけず、個人的に大嫌いなのだが、

この席を引いてしまった…

おかげで軽い寝不足状態…

 

武蔵野線で乗車した205系は、メルヘン顔編成だった。

 

・(京成)日暮里駅f:id:hoiruarumi:20190917195708j:plain

これはひどい

あくまでも日本語表記を優先してくれ。わからん。

というか、あれで外国人はわかるのか…?という疑問もある。

 

東急東横線

じつは今回の旅で唯一大幅な遅延が発生していた路線。

本数の暴力のおかげで影響はなかった(むしろ予定より早く中目黒を出発できた)が。

しかし、動画作成において、「乗った列車がわからない」状態になり、編集が滞る原因に…。

 

・新横浜駅

じつはここで豊橋に止まる列車をうまく捕まえられず、40分くらい待ちぼうけをくらっている。

この時間をうまく使えば、もう1社くらい乗れたのでは、と思ったり。

 

南海バス

この旅のキーポイント。このバスの遅れも、懸念ポイントだったが、無事定刻通り堺東駅まで運転。

世界遺産となった百舌鳥の古墳群の間を駆け抜けるバスで、少し古墳を拝めるかと期待していたが、

やっぱり横からじゃよくわからん。

 

・梅田駅

友人氏から差し入れをもらう。

めちゃくちゃ助かった。多分これがなかったら、阪神のラッシュでもみくちゃにされる中で、完全に気力を失っていたと思う。

本当に感謝。

 

福岡(天神)

人生2度目の福岡(天神)駅利用でしたが、

彷徨った。

初めて行ったときは、バスで博多から行き、見事に駅から離れた通りを通過するバスだったために迷子になり、

 

今回は地下鉄を使ったものの、結局途中でよくわからなくなった。

離れていないようで、少し距離のある天神。迷わず歩けるようになりたいものである。

 

・旅を終えて

正直に言って、気力がそがれる旅だった。

体力に関しては、乗換続きの関東&関西圏こそしんどいものの、一日の大半は乗車時間だったので、まだ耐えれるものだった。(体力的には、駅の階段上り下りが1日中続く大阪メトロ全駅スタンプラリーのほうがしんどかった)

 

一方気力は削れるばかり。

・乗り継ぎミスは場所によっては旅の失敗に直結する

・列車の遅れはだいだい失敗に直結する

・人混みによる通路の渋滞ですら、失敗につながりかねない

 

と、時間に絡むことすべてで気力が削れるので、気力の面で非常につらい旅だった。

(あと1人で決行したのもあるかも)

 

決してこちらからおすすめするような旅ではありませんが、日本の鉄道網(&バス網)の便利さをひしひしと実感する旅だった。

また、新京成と泉北、山陽は人生初乗車。

記憶にも(個人的な)記録にも残る楽しい旅だった。

 

興味を持ってしまった人は、やってみると、案外おもしろいと思うかもしれません。(但し、おもしろさの保証は致しかねますが)

 

・最後に

この旅はタケツカさんの「【鉄道旅】1日で大手私鉄16社全て乗車する旅 - YouTube」から強いインスピレーションを受け、計画・決行しました。

この動画に出会わなければ、この旅はありませんでした。

この場を借りてお礼申し上げます。

 

Twitterで少し触れた動画の方は、自分の編集技術とPCスペックが致命的に不足しているため、遅々として進んでおりません。申し訳ございません。

 

【2020/03/27追記】動画化しました。https://www.youtube.com/watch?v=qAzK3Ftu8cU

拙いものではありますが、併せて御覧ください。【追記ここまで】

 

そして最後に、日々安全運行に努めている全ての交通事業者の皆さんに感謝してこのブログを締めます。

 

こんな地味な裏話にお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

【修正、追記等】

2020/03/14 16:50 京急線仲木戸駅改称に伴う駅名修正、他軽微な修正

2020/03/27 23:45 動画投稿に伴う加筆

吹奏楽界を初心者として放浪する話。

 「俺なんで、吹奏楽してるんだろう」って話をされた。

それで、自分もなぜ吹奏楽してるんだろう、となった。

自己紹介を兼ねつつ、ここで考えてみた。

 

 

小5で吹奏楽の世界に入り、かれこれ8年が過ぎた。

 

初めて触れた楽器はユーフォニアムだった。

今、ユーフォニアムを吹いている。

 

と言えば、ずっとユーフォを吹いてきて、きっとうまいんでしょ、ってなる。

 

結論から言うと初心者同然だ。

 

この8年間、吹奏楽の世界で初心者として放浪し続けてきた。

 

1年間ユーフォニアム、2年間トランペット、半年間ファゴット、1年半ホルン、3年間パーカッション、そしてまたユーフォニアム

嗜む程度にトロンボーン

 

親が転勤族で、こんな経歴になってしまった。ずっと初心者である。

 

 

時々聞かれることがある。同じ楽器をずっと続けるのと、色々な楽器を回るのと、どっちがいいか、と。

 

同じ楽器を続けるのがよい。

 

自分はそう答える。そう答えたことしかない。他人に自分と同じ道を歩むことを勧める気には微塵もならない。

 

やっぱり演奏がうまい方が楽しい。

胸を張って「これが吹ける!」っていう楽器があったほうが楽しい。

 

 

では、今までの吹奏楽人生に後悔してるか、と聞かれれば、

 

後悔はしている、そう答える。

 

後輩のほうが演奏が上手だった。1stは後輩担当だった。

吹奏楽歴が長いくせにずっと下手だった。だいたい2ndが担当だった。

ソロなんぞ吹けたもんじゃない。だいたい音域の壁にぶち当たる。

正直に言って、ずっと同じ楽器をしてる人がうらやましい。某吹奏楽小説の新刊に出てきた転入生など、環境も割と似ていて、究極の羨みの対象である。

 

でも、それでも自分の吹奏楽人生はよいものだ、とも思っている。

 

楽器を超えた演奏のコツを見つけたときの喜びは自分しか味わえないだろう。

「ド」が違う譜面に対応ができるのも、こんな境遇だからこそ、であろう。

吹けなかった高い音が吹ける、チューニングがぴったりあう、より小さい音が吹ける…

8年も経って、こんな些細な事で喜べるのは自分しかいないだろう。

 

自分は幸せだ。だから今も吹奏楽をしている。